2014年12月25日木曜日

スノーシューで雪上散歩

今年は12月でもたくさん雪が降ったので、スノーシューイングをしに、乗鞍高原に行ってきました。

スノーシュー(Snowshoe)は、文字どおり雪(の上を歩くため)の靴。靴というよりは、「かんじき」といったほうがピッタリくるかもしれません。
靴に固定するだけで、体重を広い面に分散できるので、沈むことなく楽に雪の上を歩くことができます。
スキーやスノーボードはちょっと…という方でも、すぐに始められる気楽さがあります。



さて今回は、こんな感じで歩く予定です。


乗鞍高原は、雪のない時期もいろんなビューポイントがあってウォーキングを楽しめるのですが、雪が降ると、笹が生い茂っていてふだんは足を踏み入れられない藪の中だったり、池の上だったり、いつもとは違う場所に行くことができます。


まだシーズン始めということもあって、他の人のスノーシューの跡はあまり見られません。ギュギュッとまっさらな新雪の斜面に降り立つと、目の前に広がるパウダースノーのフィールドに心が弾みます。いざ真っ白な雪の森に出発!


ストックを使ってオオシラビソの木立の間を進んで行くと、いろんな足跡が雪の上を縦横無尽に走っているのに目がとまります。
動物たちが雪の上をいとも軽々と進んでいく様子が目に浮かび、えっちらおっちら一歩ずつしか進めない自分たちが、何となく不自由に感じます。
ただ、ゆっくり歩くことでいろんな発見もあるので、気後れしないで進みます。

小さな巨神兵の通せんぼ         セピア色の花束

白銀の世界に宿り木の黄色がアクセント

しばらく行くと開けた場所に出てきました。あざみ池。結氷してその上は完全に雪で覆われています。池の上を歩いてるんだと思うと、何となくストックを突く力を緩めてみたりして…。


このあたりまで来ると、雪質が少しザクザクしてきます。沢が近いからでしょうか。沢の水は見るからに冷たそう。


小屋が見えてきたので、このあたりでランチにすることに。


今日は麓のパン屋さんで買った総菜パンと、違いがわかる男のネスカフェゴールドブレンド。冬はドリップしてるそばからすぐにコーヒーが冷めてしまうので、たいていはインスタントコーヒーか、荷物に余裕のあるときはパーコレーターかマキネッタを持っていきます。


腹ごしらえをして再び風が吹き抜ける高原にでると、小雪も舞ってきました。歩いているときは汗ばむくらいに暖かいのですが、いったん止まってしまうとやはり寒い。
振り返ると乗鞍山頂部では雪煙が見えます。こんな予報だっけ?と思いながらも山なのでまあしょうがないです。


帰りは善五朗の滝を目指したのですが、軽い吹雪で道がわからなくなってしまいました。
シーズンたけなわであれば、誰かしらの歩いた跡をトレースしていけばいいのですが、今回はシーズン初めということが災いしてしまいました。


行き交う人もいないので、携帯のGPSで位置を確かめながら、何とかスタート位置まで帰ってきました。

携帯の電波が入らなくなることも考えると、登山地図とコンパスはあったほうがよさそうです。次回リベンジを誓ったのでした。

帰りは乗鞍高原温泉で日帰り入浴。このあたりは泉質によって、乗鞍高原温泉、すずらん温泉、安曇乗鞍温泉、わさび沢温泉に分けられます。日帰りで入らせてくれる宿も多く、今回は乳白色と硫黄の香りが特徴の乗鞍高原温泉につかって疲れを落としました。


ぜひ次回は、凍った善五朗の滝を見に行きたいと思います!

2014年12月5日金曜日

Gluehwein(グリューヴァイン)とStollen(シュトレン)

寒い夜にはGluehwein(グリューヴァイン)をいただきます。

グリュー(温かい)ヴァイン(ワイン)、いわゆるホットワインは、ドイツのクリスマスには欠かせない飲み物。赤ワインにスパイスを入れて温めて作ります。



わが家ではシナモン、クローブ、カルダモン、ショウガなどのスパイスとオレンジジュースを入れます。


アルコールバーナーなら、テーブルの上でも簡単に温かい飲み物を作ることができます。

ふーふーして飲むと体が温まるので、冬キャンプでも夕飯に飲んだワインが余ると、グリューヴァインにしたりします。


そしてこの時期、もうひとつ欠かせないのがStollen(シュトレン)。
最近は日本でも見かけることが多くなりましたが、もともとはクリスマス時期に食べるドイツの伝統的な焼き菓子です。

キリスト生誕時の純白のおくるみを模していると友人が教えてくれましたが、(なので粉砂糖などをまぶして白くしているものが多い)そう見えるもの見えないものいろいろです。

中にはドライフルーツやナッツ類がたくさん入っていて、持つとずっしり重いです。クリスマスまでに少しずつ切って食べて行くのですが、わが家ではあっという間になくなってしまいます。


以前、ドイツのベルリンに少しだけ住んでいたことがあります。
11月も下旬になると、どこの都市でもWeihnachtsmarkt(クリスマスマーケット)が立ちはじめ、否が応でもクリスマス気分が盛り上がります。
Gluehwein(グリューヴァイン)を飲んで、キラキラ光る電飾の屋台の間をぶらぶらするだけで、何だか子どものようにワクワクしてきます。

そのときの思い出が忘れられなくて、Gluehwein(グリューヴァイン)とStollen(シュトレン)は、わが家でも12月の定番食べ物になっています。

窓の外に小雪がちらつくことも多くなってきました。
寒くて長い信州の冬、何かしら楽しみを見つけて過ごせればと思います。

2014年11月1日土曜日

陣馬形山 Vol.2

夜が白々と明けてきました。
シュラフから顔を出し、まぶたを無理くりひっぱり上げて、車のサイドガラス越しに外の様子をうかがいます。
手を出し、足を出し、まだ半分眠っている頭と体を徐々に慣らしていきます。
「明朝は霜がおりるでしょう」との予報とはうらはらに、そこまできつい冷え込みはなさそうです。
えいやーと体を起こしてフリースを羽織り、靴をはいて車を降ります。
時計を見ると朝の5時半過ぎ。日の出には間に合いそうです。


南の空。雲が押し寄せる波のようにせわしなく流れていきます。


東の空は深紅の朝焼け。目の前の木々が黒いシルエットとなって、ヨーロッパの絵本にでてきそうな、幻想的な風景が広がります。



北西の空。眠りから覚めようとする街と雲海、うっすら紅い中央アルプスとその向こうに小さく見える北アルプス。雪をまとった白馬連峰はこんなところからも存在感たっぷりに目に飛び込んできます。
そこをフォーカスせずにはいられない魅力が、やはり北アルプスにはあります。


早朝、山の写真を撮りにきたおっちゃん二人組と会話を交わしながら、日の出を待ちました。
6時10分ごろでしょうか。東の空から陽が上り始めました。山に雲が厚くかぶさっていたのがちょっと残念。


朝の天体ショーを堪能した後は、お腹が空きました。お湯を沸かして朝食の準備です。
持参したベーグルを半分に切って、表面をあぶって温めます。クリームチーズとスモークサーモン、リンゴジャムをのせればあっという間に朝食の出来上がり。


朝から降り注ぐたっぷりの光が、背中から体をあたためてくれます。
それにしても天気予報、このところ全然当たらないのはどういうこっちゃ?

朝食後、クリスマスリースの材料になりそうな枝や実を集めることにしました。
もみの木がなかなか見つからなかったので、黄色くなってしまっていたけど唐松の枝と松ぼっくりで。
ちょっと貧弱ですが、良しとしましょう。帰ってさっそくお店に飾りました。


今年も残すとこ2カ月、あと何回キャンプができるでしょうか?


帰り道、松本あたりで北アルプスを見ると、常念の横にちっこく槍が見えてて嬉しくなりました。
やっぱり北アルプスが好き。

2014年10月31日金曜日

陣馬形山 Vol.1

1年を通してキャンプをしますが、秋キャンプが一番好きです。
ただ今秋は、長野県の広い範囲で熊が目撃されており、テント泊自粛のキャンプ場もあるようです。

訪れたのは陣馬形山。長野県南部の中川村にあるこの山は、東に南アルプス、西に中央アルプス、眼下には天竜川が横たわり、伊那谷を見渡すことができます。
高さは1500m弱ですが、その昔、戦国武将武田軍ののろし台があったというのもうなづけるほど、見晴らしのいい場所です。

陣馬形山には、村が管理している無料のキャンプスペースがあります。無料ゆえ、管理者が常駐しているわけではなく、避難小屋と簡易なトイレと炊事場があるだけで、冬場は水道が止められていたりします。

整備されすぎていないキャンプ場では、自然の本来の姿と対面できる醍醐味がありますが、反面、急変するかもしれない天候や、鳥獣のリスクなどにも備えなければなりません。
村のHPをチェックしてみると、陣馬形山で熊の目撃情報があったとの注意喚起もあります。
というわけで今回は、車中泊&アウトドアご飯という選択をしました。


長いくねくね道を登って山頂に着いたのが4時ごろ。西の中央アルプスに傾きつつある夕日をバックに、写真を撮っている家族やカップルが何組かいてはりました。


とりあえず日が沈む前に、風よけのタープを立てて、夕食の準備を整えます。


今晩のメニューはおでん。
あらかじめ具材は切ったものを、茹でたり、油抜きしたり、下ごしらえを済ませて持ってきました。こうすると無駄なゴミも出ないし、余分な道具も要らないし、何より早く食べられます。
ダッチオーブンにだしと具材を投入したら、テーブルセッティング&まわりの確認。



ある程度、晩ご飯お準備を済ませて、周りを歩いてみると、鹿の糞がけっこう落ちていましたが、熊の気配や糞などは確認できませんでした。
そうこうしている間に西の山が紅く染まりだしました。
アーベントロート。本日一回目の天体ショーはあっという間に幕を閉じます。


伊那谷にぽつぽつと街の灯が光りはじめると、山の上はあっという間に暗くなって、風がぴゅーと冷たく感じます。


いいタイミングで、おでんが炊きあがりました。
身震いして、日本酒を一杯。ふはふはとおでんを口にはこぶ至福のひととき。


家のこたつもいいですが、寒い中で熱いものを食べると美味しさが倍増する気がするのです。
〆は焼きおにぎりにおでんのつゆだく。

お腹いっぱいになったところで、後片付け&焚き火の準備です。

この日は風が強く、パチパチと火の粉が舞って大変でしたが、火が安定してからは穏やかな時間が流れます。ぼんやり火を眺めたり、本を読んだり、散歩したり…。


そろそろ第二回天体ショーをはじめましょう!
焚き火の火種を分散させて、鎮火に導きます。
イス以外の道具を片づけてランプを消すと…。
うぉー!満天の星空。目を凝らすと、あらゆる空の隙間に星が浮かんできて、群青の空の部分の方が少ないくらいです。

レリーズも三脚も、もちろん天体撮影の技術も持ち合わせていないため、この星空の写真をお見せできないのが残念です。

ずっとこの空を見上げていたかったのですが、寒さと眠さには勝てず、車にもどって眠ることにします。

明日の朝の様子は次回につづく…。

2014年10月9日木曜日

米子大瀑布

「よなこだいばくふ」と読みます。

朝起きて、北の方に行ったら紅葉きれいかなあと思い立ち、特に目的地を決めず車を走らせました。

須坂市あたりまで来たところで、「米子大瀑布」という日本の滝百選に選ばれた滝が紅葉の名所だったことを思い出し、カーナビで名称を設定。
くねくねした山道を30分ほどのぼっていくと滝への入口がある駐車場に着きました。

案内板を見ると、一周1時間30分程度の周遊道があるようです。
駐車場に着いたのが11:00a.m.ごろだったので、お弁当を持ってこなかったことをいたく後悔しながらも、山道を登り始めました。


数日前の台風の影響なのか、赤や黄色、緑のものまで、葉っぱがずいぶんたくさん落ちていました。
一歩々々ふみ出す足もとを見ても、立ち止まってあたりを見回しても、秋色パレット。気持ちが高まります。


しばらく歩くと、木々の隙間から、落差85メートルの不動滝が見えてきました。切り立った岩場から流れ落ちる水しぶきが見えると、思わず先を急いで小走りになっていました。


滝の下から見上げる景色は壮観です。
屹立した崖と、そこから流れ落ちる水の流れ。吸い込まれそうな青い空。
ただただ圧倒されます。どこか異次元に瞬間移動してしまうのではないかというほど。


この滝の脇には米子不動尊奥の院があります。
今でも修験者の道場となっているそうですが、まさかこの滝に打たれる? 
岩場にわらで編んだ草履が置いてあり、少しドキリとしました。
たしかに自分の中にあるドロドロしたものがすべて洗い流されそうではあるけど、わたしには逆立ちしても無理だな。


さらに先へ進むと、今度は落差75メートル、権現滝があらわれます。
先ほどの不動滝がふわっとした感じなら、こちらの権現滝はシュッとしてかっこいい。


その後はしばらく下り。
米子川にかかる橋をわたり、ずんずん歩いていくと、きれいな台地があらわれます。
ここは旧米子硫黄鉱山の跡地で、先ほどの不動滝と権現滝をカップルで見られる絶景ポイントです。
この二つの滝の総称を「米子大瀑布」というらしいです。
ここで滝を眺めながらお弁当食べたかった!

逆光で見にくいですが...

今回、あまり期待もせずに足を踏み入れた「米子大瀑布」。
お天気にもめぐまれ、予想以上に紅葉を満喫できました。
何より、四阿山北麓の懸崖に並んでかかる、二つの滝を作り出した自然の力に圧倒されたのでした。
機会があれば、ぜひ訪れてほしい景勝地です。


落石が多い、猿、熊の生息地である、ペットを連れては入山できない、携帯がつながらない、などの注意点があるほか、週末はマイカー規制があるので、事前に下調べをして行かれることをおすすめします。


2014年10月3日金曜日

モーニング・ピクニック Vol.4 鎌池

今年は紅葉が早いようなので、小谷村の鎌池に行ってきました。


ほんとうは雨飾山に登りたかったのですが、午後から雨予報。
これは午前中で切り上げるしかないなと、計画を変更したのでした。

安曇野から小谷村までは、車で1時間ちょっと。
国道148号を北へ、小谷温泉方面に進むと、『日本百名山』の一つ雨飾山の、長野県側の登山口に到着します。


鎌池は、雨飾山に向かう途中、標高約1,200mのところにあります。
樹齢を重ねたブナの原生林に囲まれていて、いつ行っても静かな佇まいで迎えてくれます。
針葉樹の凛とした森林も好きですが、ブナやトチなどの広葉樹の、包み込んでくれるような優しさが大好きです。




歩く前にまず腹ごしらえ。
いつも通りのおにぎりとフリーズドライのみそ汁。
今回は焼きおにぎりにして、食べる直前に、表面をバーナーであぶってみました。
味噌が焦げた香りがふわっと広がって、食欲をそそります。



さて食後の散歩。
池のまわりには約2キロほどの遊歩道があって、整備されすぎていない感じが、歩いていて心地よいです。
錦秋というにはまだ少し早かったですが、ナナカマドやカメノキはもう真っ赤に染まっていました。


池のまわりをゆっくり歩いて行ると、ところどころに小さな営みをみとめて、思わず顔がほころんでしまいます。
こんな風にかわいらしい生き方ができたらいいのに。


一周2キロはあっという間ですが、不思議といつも心と身体が整うような気がします。


さて、もうひとつのお楽しみ。
古くから湯治場として知られる小谷温泉には、いくつか老舗の温泉旅館がありますが、今回は村営の露天風呂に。


無人でシャワーやシャンプーなどはもちろんありませんが、男湯と女湯は分かれていて、いちおう脱衣小屋があります。
寸志だけで源泉掛け流しのナトリウムー炭酸水素塩泉を堪能できるのですから、ありがたいことです。

※営業は4月から11月中頃まで


帰り道、雨飾山を仰ぎながら、御岳山で被害にあわれた方のご冥福をお祈りしました。