2014年10月31日金曜日

陣馬形山 Vol.1

1年を通してキャンプをしますが、秋キャンプが一番好きです。
ただ今秋は、長野県の広い範囲で熊が目撃されており、テント泊自粛のキャンプ場もあるようです。

訪れたのは陣馬形山。長野県南部の中川村にあるこの山は、東に南アルプス、西に中央アルプス、眼下には天竜川が横たわり、伊那谷を見渡すことができます。
高さは1500m弱ですが、その昔、戦国武将武田軍ののろし台があったというのもうなづけるほど、見晴らしのいい場所です。

陣馬形山には、村が管理している無料のキャンプスペースがあります。無料ゆえ、管理者が常駐しているわけではなく、避難小屋と簡易なトイレと炊事場があるだけで、冬場は水道が止められていたりします。

整備されすぎていないキャンプ場では、自然の本来の姿と対面できる醍醐味がありますが、反面、急変するかもしれない天候や、鳥獣のリスクなどにも備えなければなりません。
村のHPをチェックしてみると、陣馬形山で熊の目撃情報があったとの注意喚起もあります。
というわけで今回は、車中泊&アウトドアご飯という選択をしました。


長いくねくね道を登って山頂に着いたのが4時ごろ。西の中央アルプスに傾きつつある夕日をバックに、写真を撮っている家族やカップルが何組かいてはりました。


とりあえず日が沈む前に、風よけのタープを立てて、夕食の準備を整えます。


今晩のメニューはおでん。
あらかじめ具材は切ったものを、茹でたり、油抜きしたり、下ごしらえを済ませて持ってきました。こうすると無駄なゴミも出ないし、余分な道具も要らないし、何より早く食べられます。
ダッチオーブンにだしと具材を投入したら、テーブルセッティング&まわりの確認。



ある程度、晩ご飯お準備を済ませて、周りを歩いてみると、鹿の糞がけっこう落ちていましたが、熊の気配や糞などは確認できませんでした。
そうこうしている間に西の山が紅く染まりだしました。
アーベントロート。本日一回目の天体ショーはあっという間に幕を閉じます。


伊那谷にぽつぽつと街の灯が光りはじめると、山の上はあっという間に暗くなって、風がぴゅーと冷たく感じます。


いいタイミングで、おでんが炊きあがりました。
身震いして、日本酒を一杯。ふはふはとおでんを口にはこぶ至福のひととき。


家のこたつもいいですが、寒い中で熱いものを食べると美味しさが倍増する気がするのです。
〆は焼きおにぎりにおでんのつゆだく。

お腹いっぱいになったところで、後片付け&焚き火の準備です。

この日は風が強く、パチパチと火の粉が舞って大変でしたが、火が安定してからは穏やかな時間が流れます。ぼんやり火を眺めたり、本を読んだり、散歩したり…。


そろそろ第二回天体ショーをはじめましょう!
焚き火の火種を分散させて、鎮火に導きます。
イス以外の道具を片づけてランプを消すと…。
うぉー!満天の星空。目を凝らすと、あらゆる空の隙間に星が浮かんできて、群青の空の部分の方が少ないくらいです。

レリーズも三脚も、もちろん天体撮影の技術も持ち合わせていないため、この星空の写真をお見せできないのが残念です。

ずっとこの空を見上げていたかったのですが、寒さと眠さには勝てず、車にもどって眠ることにします。

明日の朝の様子は次回につづく…。

2014年10月9日木曜日

米子大瀑布

「よなこだいばくふ」と読みます。

朝起きて、北の方に行ったら紅葉きれいかなあと思い立ち、特に目的地を決めず車を走らせました。

須坂市あたりまで来たところで、「米子大瀑布」という日本の滝百選に選ばれた滝が紅葉の名所だったことを思い出し、カーナビで名称を設定。
くねくねした山道を30分ほどのぼっていくと滝への入口がある駐車場に着きました。

案内板を見ると、一周1時間30分程度の周遊道があるようです。
駐車場に着いたのが11:00a.m.ごろだったので、お弁当を持ってこなかったことをいたく後悔しながらも、山道を登り始めました。


数日前の台風の影響なのか、赤や黄色、緑のものまで、葉っぱがずいぶんたくさん落ちていました。
一歩々々ふみ出す足もとを見ても、立ち止まってあたりを見回しても、秋色パレット。気持ちが高まります。


しばらく歩くと、木々の隙間から、落差85メートルの不動滝が見えてきました。切り立った岩場から流れ落ちる水しぶきが見えると、思わず先を急いで小走りになっていました。


滝の下から見上げる景色は壮観です。
屹立した崖と、そこから流れ落ちる水の流れ。吸い込まれそうな青い空。
ただただ圧倒されます。どこか異次元に瞬間移動してしまうのではないかというほど。


この滝の脇には米子不動尊奥の院があります。
今でも修験者の道場となっているそうですが、まさかこの滝に打たれる? 
岩場にわらで編んだ草履が置いてあり、少しドキリとしました。
たしかに自分の中にあるドロドロしたものがすべて洗い流されそうではあるけど、わたしには逆立ちしても無理だな。


さらに先へ進むと、今度は落差75メートル、権現滝があらわれます。
先ほどの不動滝がふわっとした感じなら、こちらの権現滝はシュッとしてかっこいい。


その後はしばらく下り。
米子川にかかる橋をわたり、ずんずん歩いていくと、きれいな台地があらわれます。
ここは旧米子硫黄鉱山の跡地で、先ほどの不動滝と権現滝をカップルで見られる絶景ポイントです。
この二つの滝の総称を「米子大瀑布」というらしいです。
ここで滝を眺めながらお弁当食べたかった!

逆光で見にくいですが...

今回、あまり期待もせずに足を踏み入れた「米子大瀑布」。
お天気にもめぐまれ、予想以上に紅葉を満喫できました。
何より、四阿山北麓の懸崖に並んでかかる、二つの滝を作り出した自然の力に圧倒されたのでした。
機会があれば、ぜひ訪れてほしい景勝地です。


落石が多い、猿、熊の生息地である、ペットを連れては入山できない、携帯がつながらない、などの注意点があるほか、週末はマイカー規制があるので、事前に下調べをして行かれることをおすすめします。


2014年10月3日金曜日

モーニング・ピクニック Vol.4 鎌池

今年は紅葉が早いようなので、小谷村の鎌池に行ってきました。


ほんとうは雨飾山に登りたかったのですが、午後から雨予報。
これは午前中で切り上げるしかないなと、計画を変更したのでした。

安曇野から小谷村までは、車で1時間ちょっと。
国道148号を北へ、小谷温泉方面に進むと、『日本百名山』の一つ雨飾山の、長野県側の登山口に到着します。


鎌池は、雨飾山に向かう途中、標高約1,200mのところにあります。
樹齢を重ねたブナの原生林に囲まれていて、いつ行っても静かな佇まいで迎えてくれます。
針葉樹の凛とした森林も好きですが、ブナやトチなどの広葉樹の、包み込んでくれるような優しさが大好きです。




歩く前にまず腹ごしらえ。
いつも通りのおにぎりとフリーズドライのみそ汁。
今回は焼きおにぎりにして、食べる直前に、表面をバーナーであぶってみました。
味噌が焦げた香りがふわっと広がって、食欲をそそります。



さて食後の散歩。
池のまわりには約2キロほどの遊歩道があって、整備されすぎていない感じが、歩いていて心地よいです。
錦秋というにはまだ少し早かったですが、ナナカマドやカメノキはもう真っ赤に染まっていました。


池のまわりをゆっくり歩いて行ると、ところどころに小さな営みをみとめて、思わず顔がほころんでしまいます。
こんな風にかわいらしい生き方ができたらいいのに。


一周2キロはあっという間ですが、不思議といつも心と身体が整うような気がします。


さて、もうひとつのお楽しみ。
古くから湯治場として知られる小谷温泉には、いくつか老舗の温泉旅館がありますが、今回は村営の露天風呂に。


無人でシャワーやシャンプーなどはもちろんありませんが、男湯と女湯は分かれていて、いちおう脱衣小屋があります。
寸志だけで源泉掛け流しのナトリウムー炭酸水素塩泉を堪能できるのですから、ありがたいことです。

※営業は4月から11月中頃まで


帰り道、雨飾山を仰ぎながら、御岳山で被害にあわれた方のご冥福をお祈りしました。